プロフィール
ドキターKAZ
ドキターKAZ
 自称モノ・コト研究家、(元)生涯学習開発財団 認定コーチ。現在プロの講師として活躍中。静岡県藤枝市在住。

 ニックネームは「ドキターKAZ=Dr.KAZ」・・・ドクターではありません。ドキターは物事何でも面白く感じて、ドキドキワクワクする人の意味です。

 大手製造会社の人材開発部門を早期退職し、新しいビジネスを様々な角度から模索中です。このブログを書きながらオンリーワンといえるようなヒントをつかみたいと思っています。

 2011年末にNPO法人「静岡団塊創業塾」を立ち上げ、現在理事長を務めています。中高年世代を元気にする、「仕組み、仕掛け、居場所」を提供しようとあれこれ頑張っています。

 私の妻’ドキターAKI’は子ども達を対象に「英語であそぼドキターKIDS」を運営しています。
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2013年06月02日

西地中海クルーズ見聞感録(30/30)

『まとめ』

「楽しいことがあると人生が前向きになる」あるいは、「人生に前向きになると楽しいことが起こる」。このようなプラスの連鎖を起こせばまだまだ我々はやれる。今回の旅行を終えてみての実感です。

還暦という人生の節目に記念になることをしたい、この思いは達成できました。単なる体験ではなく意味づけや教訓を伴った経験として私の中に残ったので、今後の人生を切り開くための資源になるに違いない。また”世界は広い”という実感も深まり、今後もっともっと興味を持って生きていきたい。物理的な意味での”世界”のことに限らず、様々な人生という意味での”世界”に・・・

一昔前は60歳で会社を辞めて後は隠居するという考え方もありましたが、今は通用しない。生涯現役をめざし少しでも社会貢献したいです。幸いにもNPO法人静岡団塊創業塾という活躍の場をいただき、真っ白なキャンバスに夢を描く気分で将来への期待は膨らみます。自分にできることを着実に実行し、頑張っていきたいと思います。

同い年の夫婦が、同じタイミングで共有できた経験。大きな大きな収穫となりました。今後も力を合わせ「素敵なセカンドライフ」を築いていきたいと強く思います。このような状況にある現在に感謝、また感謝です。
合掌


(印象的だった場面を記録した編集写真、様々な記憶が蘇ります!)  


Posted by ドキターKAZ at 21:45Comments(0)西地中海C体験

2013年06月01日

西地中海クルーズ見聞感録(29/30)

『記録すること』

私は何でも記録することが好きです。中学生の時から日記をつけており、その延長線のような感じでブログやフェイスブックに記事を記録しています。今回も航海中毎日日記をつけ、ブログ等のアップも継続。帰国後は主要な写真をプリントしてアルバムにまとめました。

誰のために記録するのか。基本は自分のため。
何のために記録するのか。第一の目的は徐々に失せるであろう記憶を失せない形にして残すこと、第二の目的は頭の中を整理すること、です。
第一の目的を達成するためにはまだ忘れていない早い時期にやったほうが良い。第二の目的を達成するためにはまとめてやると負荷がかかるので分散したほうが良いと思います。今回の「西地中海クルーズ見聞感録」はそのような考え方で1か月以上かけて書いてきました。

単に自分だけの記録だと広がりがありませんが、ブログやSNSで発信する形をとるとその内容に関して反応をいただけるので、記録の価値が上がります。また分散して記録しても、後でまとまった情報として見ると変化に富んだものになって面白い。

そんな考え方も加えて記録することを楽しんでいます。
ブログではカテゴリーを統一しておくと後で反芻する際に便利です。
http://memoryart.eshizuoka.jp/c46009.html


(船尾から見る航跡、船旅ならではの旅情を高めてくれます)  


Posted by ドキターKAZ at 21:46Comments(0)西地中海C体験

2013年05月30日

西地中海クルーズ見聞感録(28/30)

『定量化されたデータ』

ツアーの最後に添乗員の方が今回のクルーズに関するデータの印刷資料を配布してくれました。彼女は船長はじめクルーの方とも顔なじみで直接情報を聞き出してくれたようです。

例えば、・国籍別乗客内訳=33か国から3261名乗船中、日本人153名、フランス人2721名、イタリア人69名、・・・とか、・積み込んだ食材=野菜30200Kg、果物33500Kg、牛肉4005Kg、豚肉6405Kg・・・とか、・今回のクルーズの総航行距離=4359Kmといったようなものでした。フランス人の多さは実感通り、食材の量はちょっと驚きでした。

この印刷資料はツアー参加者にとっては何よりのお土産だと感心しました。何故なら人の感覚や記憶のようなあいまいなものとは異なり、定量化されたデータは客観的で簡単に比較できるので、自分で納得したり人に伝えやすくなるからです。事前に予習した「世界マップ」にも各国の宗教信者比率とか、国土の広さとかの情報が載っており、それらを比較できて楽しかったです。ポルトガルの国土面積を基準にすると、イタリアは約3倍、日本は約4倍、スペインは約5倍、フランスは約6倍といった具合。

「見える化」するという表現があり、数値化はその一つの手段です。数字のありがたさを感じます。


(スペインのセビージャでの大道芸、シャボン玉の大きさは・・・)  


Posted by ドキターKAZ at 22:40Comments(0)西地中海C体験

2013年05月29日

西地中海クルーズ見聞感録(27/30)

『写真とビデオ』

観光客必携グッズは何と言ってもカメラ、最近ではビデオも仲間入り。昔と違って共にその場で撮影内容を確認できるうえに消費材を使わないのでお金がかからない、便利になりました。

写真など撮らずに自分の目でじっくり鑑賞して脳裏に焼き付ける主義の人、撮るだけとれば溜めっぱなしでOKの人、と写真に対する意識は様々です。私の考え方は”旅は三度楽しむ”で、事後の整理確認用に撮りまくり活用します。今回の旅行で写真2100枚、ビデオ3時間分を持ち帰りました。プリントしてアルバムを作ったり、HPやブログでアップしたりと十分に活用しています。

「その瞬間を切り取り記録に残す写真の価値」は子供の頃から感じており、”総合映像情報産業”を標榜していたフイルム会社に入社した一つの動機です。一生に一度の瞬間をしっかり自分の心に焼き付けておきたい、それをいつでも思い出し易くするために多くの映像情報を整理して残しておきたい、そんな気持ちが強いわけです。できることなら単なる記録ではなく”作品としての映像”を撮る腕も磨けたらと思っています。

ちなみに妻のAKIは今回生まれて初めて買った”マイカメラ”を持ち込み、自分で納得する構図を考えながら撮影していました。基本はそれぞれの立場で「楽しむ」こと、二人とも実感できました。


(出港時は独特の景色が展開、乗客は思い思いに眺めを楽しむ)

  


Posted by ドキターKAZ at 22:30Comments(2)西地中海C体験

2013年05月28日

西地中海クルーズ見聞感録(26/30)

『夫婦』

私の印象では乗船者の8割の方はご夫婦で参加されていたと思います。熟年夫婦が多くもちろん皆さん仲が良さそうでした。何せ各キャビンは基本的に2人用に作られているので夫婦での参加はしっくりする。

かといって常に行動を共にする必要はありません。我々の場合、私は「船内施設の探検と写真撮影、自室に戻ってブログやFBのチェック」、妻は「生演奏の流れるアトリウムでまったり、お気に入りの場所で海を眺める」といった具合でした。まさに時間の使い方は多様で、一人ひとりが選択できる、これはクルーズの大きな魅力です。

二人でいると何かと便利なことも事実です。ちょっと忘れかけたことを一方が思い出したり、役割分担をして楽をしたり、ドジをしたとき互いにたしなめあって教訓としたり、とまあ色々あります。レストランでは食事の種類も量も多いので一人では食べきれず、互いにちょっと味見をしたりなんてことも可能になる。夫婦とは便利なものです。

ちなみに本日は我々夫婦の35回目の結婚記念日です。それぞれが選択した道を歩み、二人で生きることの価値(便利さ!)も十分味わってきました。共に健康でここまでこられたことに感謝です。


(船内で食事をとりながら語り合うご夫婦、どんな話題なのかな)  


Posted by ドキターKAZ at 22:55Comments(0)西地中海C体験

2013年05月27日

西地中海クルーズ見聞感録(25/30)

『モノコト研究の楽しみ』

私の趣味はモノコト研究です。発明学会の会長だった豊沢豊雄さんの「デパートに行って屋上から地下まで全て見て回ればアイデアの一つや二つすぐ出てくる」という指摘に従って始めました。

自分にとって珍しいモノ、面白いコトに遭遇するのはとても楽しい。事前に調査して目的物を探しに出向く事もありますが、大半はたまたま訪れた地域でぶらりと歩きながら見つけます。そして偶然の出会いが楽しさを高めてくれます。海外旅行はそのまたとないチャンス、何せ外国人の私には”生まれて初めて”が約束されている!

カサブランカでは滞在時間に余裕があり、二人で自由に旧市街を散策しました。この時たまたま現地の小学校に行き当たり、その授業の様子を観察することができました。小さな教室で30人ほどの児童が楽しく歌いながら授業を受けており、彼らの目の輝きを肌で感じました。それはもう可愛らしく、コミュニケーションできたらどんなに楽しかろうと思いました。短い時間でしたが”授業参観”ができた気分でとてもうれしかったです。数あるツアーの中で、アフリカの小学校での授業参観を組み込んでいるものなどあるはずはない。

犬も歩けば棒にあたる、「モノコト研究家」も歩けば「未体験のモノコト」に遭遇する、です。今回の旅行の良い思い出になりました。


(カサブランカの授業風景、子供たちの目の輝きを感じました)  


Posted by ドキターKAZ at 23:06Comments(0)西地中海C体験

2013年05月24日

西地中海クルーズ見聞感録(24/30)

『早起きは三文の徳』

ポルトガルのリスボンに入港するときのことです、予定より30分早く目覚めました。それではと上層階に出ていくと、これから下船して観光予定の「ベレンの塔」とか「発見のモニュメント」を地上の観光客の方は見られない海側から眺めることができました。

更に「4月25日橋」というヨーロッパで二番目に長いつり橋の下をくぐり抜け、これまたその橋を渡る人には見えないアングルから眺めることができました。これは運が良かったなとレストランに行くと、最後尾中央の航跡を見ることができるベストポジションの席が空いたではありませんか。ここで朝食をとりながら船が入港する様子を観察しました。たまたまパイロット船が目の前を通りかかり、まさに異質の体験のオンパレードとなりました。

もしも予定通り30分遅く起きていたら、肝心な光景は見逃していたでしょうし、景色の良い食事場所も確保できなかったでしょう。ちょっとしたタイミングの違いでプラスの連鎖が起きたようで、まさに”得(徳)”をした気分になりました。

三文どころか、3ユーロ、いや30ユーロくらいの価値は十分あったと感じました。


(地中海のサンセット、これは早起きせずとも見られました(*^^)v)  


Posted by ドキターKAZ at 22:32Comments(0)西地中海C体験

2013年05月23日

西地中海クルーズ見聞感録(23/30)

『世界の歴史』

せっかく現地に行くのだから少しは社会科のおさらいをしておこうと、「図解世界史」なる本を購入しざっと目を通してから今回の旅行に出発しました。旅は三度楽しむ、まさに「予習」は結構楽しいことでした。

欧州諸国が15世紀以降東洋の冨に対するあこがれを持って探検航海を試みるようになった。ルネッサンスを迎えていたヨーロッパでは天文学や地理学の発達や羅針盤の実用化で大航海時代を迎え、スペインやポルトガルの王家はその主役となった。歴史上の人物、コロンブス、ヴァスコダガマやマゼランの登場となる。ポルトガルのリスボンで「発見のモニュメント」を見学し、広場に描かれていた世界地図で説明を受けた時には、当時にタイムスリップしたような気持ちになりました。

時間は移動できないが、空間を移動することは可能。歴史上の出来事が起きた国や場所に行けば、当時をしのびやすくなる。世界文化遺産に登録されるような建築物があればなおさらです。やはり体感の質は「場所」が大きく左右する。わざわざ時間をかけて世界のどこかに行きたくなるひとつの理由はそこにある。

フランス、ポルトガル、スペイン、イタリアと巡り、各国が歴史の主役をになった時代の流れをトレースしている気持ちになりました。


(リスボンにあった発見のモニュメント、歴史上の人物が並ぶ)  


Posted by ドキターKAZ at 22:31Comments(4)西地中海C体験

2013年05月21日

西地中海クルーズ見聞感録(22/30)

『恵まれた境遇』

このようにまとまった時間が得られる現在の境遇は非常に恵まれていると旅行中に感じました。会社員時代は連続休暇をとるのは一週間が精いっぱい、休んでいる間も会社のことが気になったものです。

会社生活は給料をいただくのですから休日以外の勤務は当然、ある意味で自分の時間を売っていたことになる。今は時間を自分で自由に使える。まとまったお金は入って来ませんが代わりに新たな体験や知識や人脈や感動が手に入る。ありがたいことです。

ある意味、自分の時間や家族の生活も犠牲にして働いた時期のご褒美を今いただいているのかもしれない。会社員時代は今のような「素敵なセカンドライフ」時代がやってくるとは考えませんでした。ひょっとしてイメージしていたらもっと頑張ることもできたかも。現在会社生活を送っておられる方、特に定年間近の方には今の自分の状況をお伝えし、会社から離れた後の人生イメージを広げて楽しんで欲しいと思います。

帰国後、会社員時代であればさっさと気持ちを切り替えて出社せざるを得ないでしょうが、現在は十分休養出来る。帰国後もたっぷりと余韻を楽しみました。恵まれた境遇にただただ感謝です。


(船上の昼下がり、周りの景色はゆったりと変化していきました)  


Posted by ドキターKAZ at 21:45Comments(0)西地中海C体験

2013年05月20日

西地中海クルーズ見聞感録(21/30)

『ICT環境の進歩』

SNSの盛況に象徴されるようにICT技術の進歩はすさまじいばかりです。それを支えるネット環境、海外にでるとその充実ぶりが感じられました。

スマホが現地で使えるように、事前に調査設定した甲斐あり。少々費用はかさみましたが日本との通話が普通にでき、インタネットもできました。昔国際電話をかけるには段取が面倒で費用もかなり高額だったことが懐かしい。日本中どこに居ても瞬時につながる携帯電話の便利さが世界中で可能になったとは。持参したPCも空港内では無線LANが無料で繋がるので重宝しました。ホテルでも方式の違いはあるもののインタネットに容易に接続できました。

船はさすがに特別で、衛星回線を通して接続するためにそれなりの料金がかかる。今回のMSC社の船ではいくつか選択肢があり、私は「480分で59ユーロ」をチョイス。1時間あたり約900円かかった計算になりますがそれだけの価値はあり。何せ船内どこでも無線LANで繋がるので便利でした。最近は飛行機の中でもつながるらしい(@_@。

繋がらないのであれば諦めもつきますが、繋がってしまうので使ってしまう。そんな状況に世界がなっているんだなと思いました。


(室内モニターにはリアルタイムで位置情報や気象情報が流れる)  


Posted by ドキターKAZ at 21:54Comments(0)西地中海C体験

2013年05月18日

西地中海クルーズ見聞感録(20/30)

『比較』

クルーズを体験したのは今回が二回目です。5年前の11月に結婚30周年記念にカリブ海クルーズに参加したのが最初でした。クルーズと一言に行っても、船会社、クラス、季節、寄港地によりだいぶ違うことが実感できました。

前回は米国の船会社のプレミアム船、カリブ海の島々が寄港地でした。今回はイタリアの船会社のカジュアル船、西ヨーロッパの主要な港湾都市が寄港地でした。最も大きな相違は前回が海で泳ぐようなアクティビティーが魅力だったのに対し、今回は主要都市にある世界遺産等の観光が中心でした。もちろんそれぞれに思い出深い。

船内生活も色々相違点がありました。前回は参加できた厨房見学会が衛生管理のポリシーの違いで今回は無し、前回は無かったクルーによる食事中の陽気な盛り上げが今回は楽しめた。前回は港湾条件が整わずテンダーボートに乗り換えての上陸が数回あったが、今回は全て直接着岸できた。前回は英語オンリー、今回は六か国語、等々。

様々な事象の価値は相対的な物で、比べることによりそれを見いだせる。比較の対象を広げるにはそれを知らねばならない。今後どれだけ広げられるか、頑張ろっと(^O^)/


(下船後、ジェノバ港に停泊する船を丘の上から眺めました)  


Posted by ドキターKAZ at 22:47Comments(0)西地中海C体験

2013年05月17日

西地中海クルーズ見聞感録(19/30)

『損得感情』

人間という動物は「損をする」ことに敏感で、これを避けようとする。もちろん「得をする」を目指す気持ちもあるのですが、前者の方が強いようです。

今回の旅行を決めた時の気持ちには、「行ける時に行っておこう」でした。今後どんなことが起こるか分かりません、体調を崩し旅行どころではなくなる、足腰が弱って歩き回るのが苦痛になる、介護等の問題で長時間家を空けることが出来なくなる、等々。実際このような制約があり旅行に行けない方も多いはず。そして行ける時に行っておかないと後で後悔する可能性がある、つまり損をするだろうと思ったわけです。

「損得勘定」が一般的な表現で、打算的とか妥協の産物というイメージがありポジティブな表現とはなりません。しかし損とか得は単純にマイナスかプラスかを表現すると考えれば、「人生プラス思考で行こう」というのと同じように結果として得をするように心がければ良いはず。「損得感情」は自然なことです。

今回の結果を客観的に見ると、いっぱい「得をした」気分で帰って来られました。心から感謝です。


(船内中央三層吹き抜けアトリウム、優雅な時間を過ごせました)  


Posted by ドキターKAZ at 22:33Comments(0)西地中海C体験

2013年05月15日

西地中海クルーズ見聞感録(18/30)

『体験の価値』

旅行の楽しさはたくさんありますが、「事前に写真やテレビで見たことのある光景を自分の目で見た」という実感は大きい。またこの逆に新聞やテレビにその光景が出てきた際、「自分は既に現物を見たことがありイメージを再現できる」と思えるのも同じく価値がある。

先週、「世界豪華客船紀行」というBS番組で我々が乗船した「プレチオーサ」が紹介されました。実際に自身で体験していたので、その映像を見ながら自分たちの記憶を重ねあわせ楽しむことができました。

加えて言うなら、自分なりの解釈や意味づけをしておくと更に体験の価値を上げられる。美しかったとか珍しかったという記憶だけではもったいない。例えばそれによって自然保護の大切さを感じたとか、生活や仕事上困っていることのヒントが得られたとか。その人でなくては感じ取れない何かをゲットできるはず。これは自称モノコト研究家としての持論です。

一般的に文書には「事実」と「意見」が書かれている。「事実」だけ書かれた文書は味気ない、何故なら誰が書いても同じだから。体験を単なる思い出とか記憶にするのではなく、自分なりに消化し意味を持たせておきたいと思います。


(世界遺産ポルトガルのジェロニモス修道院、歴史を感じました)  


Posted by ドキターKAZ at 23:00Comments(0)西地中海C体験

2013年05月14日

西地中海クルーズ見聞感録(17/30)

『運不運』

何事にも運と不運はつきものです。今回の旅行中最大の不運は季節外れの大雪にあい、交通が遮断され楽しみにしていたフランスの”モンサンミッシェル”観光ができなかったことです。

往路の経由地ローマで搭乗予定のパリ便が欠航し、4時間足止め。何とか別の便で夜中にパリまでたどり着けたのは幸運。しかし翌日向かった先の道路事情が回復しておらず観光を断念、泣く泣く迂回してその日の宿泊地に移動しました。欧州中が前例の無い季節外れの大雪と報道されていましたが、それにズバリはまったとは何と不運なことでしょう。

しかし後日、他の便で日本からクルーズに参加された方達の話によると、フランクフルト経由でパリに向かったグループは飛行機が飛ばず、現地に宿泊。翌日も目途が立たないために、電車とバスを乗り継ぎ時間をかけて何とかギリギリのタイミングで出港地に間に合ったらしい。おまけに余分にかかった費用は自己負担だったとか、これに比べれば我々はまだ運が良かった。

人間は不運には敏感だが幸運には鈍感だと言われます。相対的な考え方をすれば皆幸運と言えるのですが。


(季節外れの大雪でパリは大混乱、写真はワールドカップ会場)  


Posted by ドキターKAZ at 22:11Comments(2)西地中海C体験

2013年05月12日

西地中海クルーズ見聞感録(16/30)

『ユーロ危機』

旅行前にはこれから訪れる地に対する関心はいやでも高まります。”アンテナが立つ”というもので、「ユーロ危機」とか「イタリア首相選挙」の動向が気になりました。

現地では事前情報をこの目で確かめたいという気持ちになるのですが、このようなニュースに関してはほとんど実感することはありませんでした。唯一やっぱりねと感じたのは、ポルトガルでのバス観光中にガイドさんが「現在ポルトガルの経済は大変厳しい状況にあります」と説明された時くらい。

そもそも「観光」に訪れている我々は主として”見る”ことにより情報をつかみ、事前情報と突き合わせ納得する。目に見えない経済や政治情勢はつかみにくいのは当然です。「観光」でなく「仕事」で現地を訪れれば、現地の方との交流の中でそれを実感できることもあるでしょう。講師の仕事をしていると、人に伝えることの難しさを感じます。単なる説明では無くそれを実証する実例が無いと情報の受け手は納得しにくい。

「経済や政治」の実例は普通の観光では見つけにくいものだなと思いました。「円安ユーロ高」を除いて(>_<)


(貿易港でのコンテナ荷積み作業、経済停滞を感じるべくもない)  


Posted by ドキターKAZ at 22:48Comments(0)西地中海C体験

2013年05月10日

西地中海クルーズ見聞感録(15/30)

『国ごとの法律』

主権をもった国家はそれぞれ独自の法律を持つ。そんなことを感じさせる出来事がありました。

フランスでパリから船の出港地に向かってバスで移動中、トイレ休憩となりました。日本では10分かそこらで出発となるところですが、最低45分は停車していないと法律に違反するらしく、それに従いました。観光客の立場からは時間がもったいなく思えたものです。要はバスやトラックの運転手の労働条件を決めた法律があるそうで、連続運転可能時間や合間にとる休憩時間が厳密に定められている。

更に驚いたことには、車の運行履歴を記録する計器の搭載が義務付けられており、警察官はその車が違反していないか容易にチェックできるとのこと。そこまで徹底していれば法の抜け道などできそうもない。外国人の私から見ると弊害の方が多いのではないかとすら感じましたが、厳密な議論の末に施行されフランス人の方は納得されているはずで致し方ない。

それぞれの歴史、文化によって法律は成立する。これにより経済は変化します。少なくとも計器メーカーさんは黙っていても仕事を得られるということです。


(カサブランカのモスク内部、この国にはどんな法律があるのかな)  


Posted by ドキターKAZ at 21:43Comments(0)西地中海C体験

2013年05月09日

西地中海クルーズ見聞感録(14/30)

『天国に持参できるもの』

我々はモノやコトに対してお金を使う。買ったモノ自体は天国に持っていけないが、コトであれば持って行ける。歳をとるにつれ旅行のようなコトに投資をして経験を増やしたいと思いつつあります。

これに対し”経験は財産”となるので、それを活かすことを考えれば若い時に経験した方が良く、歳をとってからの経験は活かす期間が短くなるという考え方もできます。でもこれでは上記の考え方の足を引っ張ることになるので、私は次のように考えることにしました。

「活かせる期間が短くなる分、より効果的に使いたくなり、経験したりそれを活かしたいというモチベーションが高まる」、あるいは「この世で経験の価値を活かせなくとも天国で活かせば良い」という考え方です。天国がどのような世界なのか不明ですが、多分土産話が多い方が楽しく暮らせるに違いない。

とまあ勝手な考え方ではありますが、今回の旅行を正当化することは十分可能です。天国と言うか極楽に似たような旅行環境だったのでそんな思考が働いたのでしょう。


(雲の合間からさす朝日はまるで天国から届いているみたい)  


Posted by ドキターKAZ at 22:28Comments(0)西地中海C体験

2013年05月08日

西地中海クルーズ見聞感録(13/30)

『男と女』

男性と女性には様々な相違がありますが、旅行に出るとその違いの一つが分かります。何でも日本の旅行業界は中高年女性が支えているのだとか。

今回我々が参加したツアーは36人18組で催行されましたが、このうち14組は夫婦で残りの4組は女性ペアでした。男性ペアはゼロです。よく旅のペアとして「夫は妻を希望するが妻は夫以外の女性の友人を希望する」と言われます。まさに象徴的な構成だなと感心しきり。

何故このような差がでるのでしょうか。やはり日本は会社社会で男性にとっては仕事優先の生活になっているためと思われます。会社での付き合いがすべてに優先し社外での人間関係が希薄なためでしょう。他国ではどうなのか、残念ながら調べてみないと分かりません。ただし今回の乗客の中で「娘さんと母親のペア」らしき旅行者には会いましたが「息子と父親のペア」は記憶になく、やはり男同士はマイナーなのでは。

現状が悪いと言っているわけではありませんが、何か男性は損をしている気になるのは私だけではないでしょう。


(船内スパに展示されていたタオルアート、仲良さそう♪)  


Posted by ドキターKAZ at 23:01Comments(2)西地中海C体験

2013年05月07日

西地中海クルーズ見聞感録(12/30)

『国際感覚、感情』

日常周囲の人に様々な感情を持つように、我々は他国についてもある程度の感情を持っています。但し情報が良く入ってくる国に限られているのは仕方ない。

カサブランカで現地の方とのやりとりが少々ありました。小学校の前では子供を迎えに来た母親が笑顔で内部の見学を勧めてくれました。土産物店の店員は海外で活躍する日本人のサッカー選手を盛んに褒めていました。ちょっとしたことですが、この国の人たちと仲良くしたい気持ちになったものです。

船内でウェイターやルームサービスの仕事をされているのは、発展途上国の人たちです。労働条件はあまり良くないにもかかわらず、常に笑顔で我々乗客に接してくれました。彼らの立場に立てば船旅ができる人種が羨ましいという感情を持っているはず。しかし、その場ではただビジネスとしての関係があるだけなので互いの感情は表に出ることはありません。分かりあうには話し合うしかない。

地球と言う惑星で同じ時期に生命を共にしている者同士、国家間の摩擦や貧富の差は色々ありますが、何とか仲良くやっていきたいものだと思いました。


(バレンシアは貿易港、国際関係無しでは経済は成立しない)  


Posted by ドキターKAZ at 22:50Comments(0)西地中海C体験

2013年05月06日

西地中海クルーズ見聞感録(11/30)

『日常と非日常』

「異質の発想をしようと思ったら、異質の体験、非日常の条件を作るのが最適」、これは常日頃私が考えていることです。”旅行”がその典型ですが、過去に”断食修行”や”四国巡礼”等にトライしたのもそんな考え方の背景があります。

もちろん、今回の旅行つまり非日常の体験の中で数々の異質の発想をすることができました。まさに今本”見聞感録”で整理している内容がそれです。教科書的な地理、歴史、文化の勉強は味気ないですが、実態を見ながらその背景に関心を持つと、いやでも脳が刺激される思いでした。

ちょっと不思議な体験をしました。帰国直後に近所のコンビニやホームセンターに買い物に出かけた時、「あーこれが日常なんだ、何とありがたい瞬間なのか」と感じたことです。どこに行けば何があっていくらくらいで購入できるとか、身近なインフラは自由に使いこなせる。海外ではそうはいかないわけで、少々ストレスが溜まっていたのかもしれません。しばらくの間、”日常”が”非日常”に感じられ、異質の発想ができた気分。

「非日常を味わう価値」はこのように「日常の価値に気付く」点にもあるのだなと実感できました。


(船のトップデッキから周囲を見渡すひと時はまさに”非日常”)  


Posted by ドキターKAZ at 22:09Comments(0)西地中海C体験